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よくある質問

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腎がん

① 腎がんの診断方法と分類について

腎がんの特徴的な症状は、血尿・痛み・腹部腫瘤(腫れている感じ)といわれています。

しかし、現在は、多くの腎がんは無症状で健診の超音波検査また、他科受診の際のCT検査等で見つかることが多いです。

血尿は、ほかの尿路がんの可能性もあるので必ず泌尿器科専門医の診断を受けましょう。

腎がんの確定診断は、造影CT検査を行います。

造影剤が使用できない患者さんでは、MRI検査およびドップラーエコー検査などを行います。

腎がんの分類は、ほかのがんと同じようにTNM分類があります。

Tは腫瘍のひろがり・大きさ、Nはリンパ節の評価、Mは遠隔転移の評価です。

転移がない腎がんの分類では大きさが重要です。

4㎝以下の腎がんをT1aといいます。

別名、小径腎がんともいいます。

なぜ、ここで分けるのか?

答えは、治療方針が異なるからです。

4㎝以下の腎がんは、腎全摘をしなくても根治する可能性が高いです。

よってこうした分類があります。

② 小径腎がん(4㎝以下)の治療法は?凍結治療ってどんな治療?

4㎝以下の腎がんを小径腎がんとも呼びます。

TステージでT1aといい、いちばん低いステージとなります。

つまり、早期の腎がんといえます。

一般的に腎がんは、腎臓摘出になりますが、片側全部摘出すると、患者さん自身の腎機能はその分低下します。

例えば、腎機能がもともと悪い患者さんが、腎がんになり片側切除すると透析になるリスクが高くなります。

それは避けたいところです。

転移がない大きい腎がんは、全摘しかありませんが、小さい特に4㎝以下の腫瘍では、腫瘍の部分の治療を行うことで残りの正常腎を温存できる方法があります。

4㎝以下腎腫瘍に対する治療

1)腎部分切除術(ロボット支援手術・腹腔鏡手術・開腹手術)

腎部分切除術とは腎腫瘍およびその周囲組織のみを切除する手術です。

具体的には、腎の血管を剥離し、腎動脈を専門の鉗子で一時期的に遮断し、その間に腫瘍を切除します。

最後にその断面を縫って閉鎖して手術が終了します。

方法として、ロボット支援手術・腹腔鏡手術・開腹手術があります。

最近ではロボット支援手術の普及により、複雑な症例においても慣れた施設において安全に施行できるようになっています。

適応、手術可否は、各施設にお問い合わせください。

2)凍結療法(クライオセラピー:Cryotherapy)

部分的治療として、凍結療法があります。

これは下図のように腫瘍を中心に数本の凍結用の針を刺入し、アルゴンガスを使用して針先を凍結させることで腫瘍細胞を死滅させます。

【凍結療法イメージ】

アプローチとしては、体外から針を刺す方法と腹腔鏡下や開腹手術下で腫瘍に直接針を刺す方法があります。

体外から刺す場合は、CTガイドやMRIガイド下に行われます。

凍結療法の一つのメリットは、繰り返し行うことが出来ることです。

例えば、腫瘍が再発・残存した場合に再度治療を行うことが出来ることが多いとされています。

手術よりも局所再発・残存率はやや高くなりますが、高い制癌効果が日本でも報告されており有効な治療法と考えます。(Yanagisawa T, Sasaki H, et al. Urol Oncol. 2020 Dec;38(12):938.e1-938.e7.)

凍結治療は、ロボット支援手術などと比較すると圧倒的に可能な施設は少ない現状です。

私は、腹腔鏡下での腎凍結治療の経験もあります。

治療についてのご質問ある患者さんはお気軽にご相談ください。

また、治療適応、詳細については、各凍結治療施行施設でご相談ください。

③ 4㎝以下小径腎がん、画像で診断できるの?腎腫瘍生検って何?

4㎝以下の腎がんをT1aと分類しましたが、あくまでも手術前に組織診断でがんと確定できているわけではありません。

よって画像診断でがんの疑いとなります。

大きい腎腫瘍は、まずがんであることが大半ですが、小さい腎腫瘍では、実際手術をしてみるとがんでないといった場合があります。

小さい腎腫瘍で良性疾患、たとえば血管筋脂肪種などと鑑別が難しい場合があります。

この場合どうするでしょうか?このまま手術するでしょうか?

ここでは、腎腫瘍生検といったオプションがあります。

生検とは、体外から麻酔下で針を刺し組織を採取する検査です。

生検をすることでがんの確定診断をつけることが出来ます。

以前は、この生検は禁忌とされていました。

現在は、がんの播種などのリスクは非常に低いため安全であると考えられています。

しかし、合併症として出血、血腫のリスクや組織がうまく採取できない場合もあります。

その必要性、リスクなどは各施設でご相談ください。

④ 転移がない4㎝より大きい腎がんの治療法は?

4㎝よりも大きい転移がない腎がんの基本治療は、腎全摘手術です。

これまで腹腔鏡手術・開腹手術の治療選択肢がありましたが、2022年4月からロボット支援手術も保険適用となりました。

腹腔鏡手術、ロボット支援手術どちらがいいでしょうか?

ここはまだ、十分なエビデンスはありません。

日本においても腹腔鏡下腎摘除術は、広く普及しており安全な術式です。

また、腹腔鏡手術は学会の技術認定医システムがあります。

ロボット支援手術の腎摘も今後普及していくと思われます。

腹腔鏡手術、ロボット支援手術はいずれも出血も少なく安全な手術であると考えます。

最近では、4㎝以上の腫瘍でも腎から外方に突出しているケースでは、全摘でなく、腎部分切除術が行われる場合もあります。

適応等は、各施設でご相談してみてください。

⑤ 転移がある腎がんの治療法は?

転移がある腎がんの治療は、どんな方法があるでしょうか。

一般的には、薬物療法になります。

  • 免疫薬
  • 分子標的薬

などがあります。

ノーベル賞で有名なオプジーボ®も腎がんでは保険適用があり広く使用されています。

転移性腎がんの治療のポイントは、各リスク分類によって治療方針が異なる場合があります。

また、最初にどの薬剤を使用するのかといったポイントがあります。

薬物療法を行う患者さんは以下の点を確認してみてください。

  • 1)リスク分類でご自身のがんがどんなリスクであるか?
  • 2)そのリスク分類でどんな治療選択肢があるのか?
  • 3)最初の薬が効かなくなった後、2番目、3番目の治療選択がどうなるのか?

腎がんの治療選択肢は非常に増えてきましたが、保険診療では最初の治療ラインでしか使用できない薬剤があります。

よくその治療選択については、ご相談ください。

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