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よくある質問

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泌尿器感染症に関しての情報

Q1)熱がでる泌尿器科の感染症って何?

尿路の感染症で熱が出る疾患って何でしょう?

尿の通り道は、上から腎臓(腎盂)-尿管-膀胱-(男性は前立腺)-尿道となります。

このなかで管腔の臓器は、基本、尿路感染が起きても重篤でない限り発熱しません。

つまり膀胱、尿道などの感染症は発熱しないことが大半です。

発熱性の感染症は注意が必要です

逆に腎、前立腺、精巣・精巣上体(副睾丸)に感染を起こした場合は発熱することが多いです。

これらの発熱性の尿路感染症は、大腸菌をはじめとしたグラム陰性桿菌(いんせいかんきん)が原因となることが多く、ひどくなると敗血症(菌が血液中に入ること)を起こし、敗血症性ショックを起こすことがあります。

命にかかわることもあるため、早急に泌尿器科を受診しましょう

尿の痛み、濁りなどがあり発熱がある場合は、出来るだけ早く泌尿器科を受診することをお勧めします。

特に腎盂腎炎で、尿管結石が尿管に詰まって強い炎症を起こした場合は、抗菌薬投与だけでなく尿路のドレナージ(尿管ステント挿入や腎瘻、感染した尿を体外に出す処置)を緊急で行う必要がある場合があります。

出来るだけ早く検査や処置が可能な泌尿器科医がいる病院を受診することをお勧めします。(夕方まで経過をみないで早めの受診が重要です。)

尿路の発熱は、比較的夕方から夜にかけて高い熱が出ることが多いです。

敗血症ショックになると血圧が低下し、意識障害、ひどくなると生命に影響することもあります。

発熱を伴う尿路感染症は、十分ご注意ください。

Q2)膀胱炎、市販薬で治るの?

夜間、急に排尿時痛、血尿があって膀胱炎になったみたい、薬がない、どうしよう。

こんな経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、薬局に行って市販の膀胱炎薬を購入した場合、膀胱炎は治るのでしょうか。

薬局で買える膀胱炎薬は、漢方薬の一種で抗菌薬ではありません。

細菌性の膀胱炎では、抗菌薬(抗生物質)が必要となります。

これは、病院・クリニックの受診が必要で、内服には医師の処方せんが必要です。

市販の薬で改善しない場合は、尿検査で膿尿がないかどうか、細菌がいないかどうか確認し、細菌性の膀胱炎であれば抗菌薬の内服が必要となります。

夜間であれば、ひとまず市販薬を内服して、翌日症状の改善がなければ、尿検査をお受けになることをお勧めします。

適宜、泌尿器科にご相談ください。

Q3)風俗に遊びにいきました。性感染症が心配です。

多いのは尿道炎

風俗などに行った後の感染症としてまず、多いのは、尿道炎です。

最も多いのはクラミジアによる感染症です。(性感染症 診断・治療 ガイドライン 2020, 性感染症学会発行)

クラミジア以外にも淋菌によるものがあります。

症状としては、

  • 排尿時痛
  • 尿道から膿がでる
  • 尿道がかゆい

などです。

検査を受けてみましょう

検査は、尿検査もしくは尿道分泌物の検査で、クラミジアや淋菌を調べることが可能です。

施設によっては、迅速キットがあり当日に結果を確認することが出来ます。

ただし、迅速キットの精度は、通常のPCR検査より落ちます。

つまり、尿道炎で分泌物が多く出ている場合などは迅速検査でも十分な場合がありますが、症状がないもしくは軽い場合は迅速検査では陰性となることがしばしばあります。

よって症状がなくて念のため尿道炎の検査をお受けになる場合は、淋病やクラミジアのPCR検査などをお受けになることを推奨します。(通常の受診でもPCR検査が行われることが多いです)

男性の場合は尿で検査が可能です。(検査に伴う痛みはありませんのでご安心ください)

PCR検査は、結果までに数日から1週間程度かかることが多いです。

また、尿道炎では非クラミジアといったマイコプラズマ、ウレアプラズマといった感染症もあります。

尿道炎全体の10-15%前後で、1-3週間の潜伏期間で上記のような尿道炎症状がでます。

クラミジアや淋菌による感染症と違い症状が軽いことも多いです。

マイコプラズマ、ウレアプラズマは性感染症ガイドラインに記載はありますが、残念ながら現在の保険診療では保険適用がなく、保険診療で検査・治療が出来ません。

尿道炎を疑い、クラミジアまた淋病の検査を受け陰性であるが症状が続く場合は、こうしたマイコプラズマ、ウレアプラズマによる尿道炎にもご注意ください。

自費で検査ができる病院・クリニックがあります。

クラミジア・淋菌・非クラミジアは咽頭にも感染を起こすことがあります。

咽頭炎症状がある場合は、ご注意ください。うがいやぬぐいの検査があります。

その他に考えられる感染症

そのほか性行為による血液の感染症としては、HIV、梅毒、肝炎などがあります。

これらは血液や体液の接触により体内に入ると感染がおこることがあります。(触れただけで必ず感染がおこるわけではありません!)

それぞれ採血検査でわかります。

一部の施設では採血で当日結果がわかるクイック検査を行っています。

注意は、これら採血検査では抗体が上昇することで陽性と反応します。

よって、不安行為があって早期(約4-6週間以内)は検査を行っても、その不安行為をカバーしないことがあります。

それぞれの検査によって検査可能時期が変わってきますので、検査を行う医療施設で適宜ご確認してから検査をお受けください。

さらにはヘルペスや尖圭コンジローマなど、陰茎に水泡やできものが出来るものもあります。

適宜、泌尿器科、産婦人科、感染症科などにご相談ください。

一点、注意は症状がない場合のこうした性感染症の検査は、一般的に自費診療となりますのでご了承ください。適宜ご相談ください。

Q4)最近、梅毒が多いって聞きます。どんな検査、治療を行うの?

梅毒は2012年ごろまでは、年間500-900人前後で推移していましたが、2013年は1228人、2018年には7002人と報告されており急激に増加してきています。(NID国立感染症研究所、感染症発生動向調査)

梅毒は、異性間性交渉での感染が大半を占め、特に、2012年から2020年第2四半期までずっと、20代前半の 女性の罹患者が最も多かったことは憂慮すべき事態と考えられています(環境感染誌 Vol. 36 no. 1, 2021)。

よって、リスクがある場合は、症状の有無にかかわらず血液検査を受けることを勧めています。

実際、梅毒に感染した場合は、下記のような症状がでます。

男性の場合

1期
(行為後約3週間)
陰茎のしこり、ただれ(潰瘍(かいよう))
2期
(行為後約3か月)
全身の皮疹(梅毒性バラ疹、丘疹性梅毒疹、扁平コンジローマなど)
3期
(行為後約3年)
感染から年余を経て心血管症状、ゴム腫、進行麻痺、脊髄癆など、臓器病変が進行した状態にある活動性梅毒といわれる

まず、危険行為があってから約3週間前後で、陰茎部に潰瘍やしこりのようなものが出来ることがあります。

多くは無症状で、痛みやかゆみなどを伴わないことが多いです。

やっかいなのは、こうした症状が、時間が経つと一度消えてしまいます。

何もなかったかと思うと、3か月ぐらいで全身に皮疹(バラ診)が出ることがあります。

比較典型的な皮疹で、経験があるドクターがみれば大半はすぐにわかることが多いです。

まずは血液検査を実施します

いずれの場合でもまず、血液検査が必要です。血液検査はいくつかの種類があります。

  • 非トレポネーマ検査(RPRなど)
  • トレポネーマ検査(TPHA、FTA-ABS法など)

の検査があります。簡単に述べますとRPR法は活動性を、TPHA法は感染の有無を評価します。

検査結果の解釈
RPR TPHA 結果
感染なし。もしくは感染直後潜伏期あるいはHIV感染の影響
梅毒感染の既往。もしくはごく早期か後期の感染状態
感染早期。生物学的偽陰性(検査だけ陽性で感染していない意味)
活動性梅毒

よく行われているクイック検査(即日検査)はTP法によるものです。

よって、梅毒の既往がある方は陽性になりますので検査する意味がありません。

以前感染があった方は、抗体の定量検査をお受けになるのがベターです。

クイック検査陽性の場合、既往がない方は、RPR法またTP法の抗体価の定量検査が必要で実際にどのくらいの数値であるか確認する必要性があります。

専門治療をしてくれる医療機関を受診しましょう

治療を行うと抗体価は低下します。RPRは陰転化することも多いです。

ここは、梅毒の専門治療が行なえるクリニック・病院を受診する必要性があります。

もちろん、この検査および検査陽性で治療期間は性行為をふくめた危険行為は控える必要性があります。

日本性感染症学会から梅毒診療ガイドライン(梅毒:性感染症診断・治療ガイドライン 2020,2020. p. 46-52.)が発行されており、ネットでもアクセス可能です。

ご参考にしてみてください。

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