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よくある質問

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男性更年期についての情報

Q1)男性更年期障害って何?
どんな症状があるの?

こんな症状ありませんか?

  • 最近元気がない
  • やる気がでない
  • EDである
  • ほてりがある

更年期は女性だけでなく、男性にもあります。

原因は、男性ホルモン(テストステロン)の減少です。男性ホルモン(テストステロン)は、年齢、ストレスなどでも低下します。

引き起こされる症状

男性ホルモンの低下により様々な体の不調や症状が起こります。

症状には大きく分けて、精神に関連する精神症状と体に影響する身体症状があります。

下記の症状あてはまりますか?

精神症状

  • イライラする
  • 不安 いろいろ心配がある
  • 不眠 よく眠れない
  • 記憶力の低下 最近物忘れが多い、いわれたことをすぐ忘れてしまう など

身体症状

  • 筋力低下/疲労感 歩くとすぐに疲れてしまう
  • ほてり/発汗 何もしていないのにカーっと暑くなって汗がだらだらでる
  • ED・性欲の減退 夜の生活時、たたない。前よりも持続できない
  • 頭痛/耳鳴り 
  • 頻尿 昼間のトイレの回数が多い。よる何回もトイレにおきる

AMS score

まず、心配な方は以下の質問票に答えてみましょう。

(LOH症候群ガイドラインより)

結果の見方

言い換えると

26点以下 正常
27-36点 軽度 男性更年期障害
37-49点 中等度 男性更年期障害
50点以上 重度 男性更年期障害

となります。

ガイドラインにおいても37点以上、中等度の患者様は、一度、専門医の診察、検査をうけることを推奨しております。

Q2)男性更年期障害の診断方法とは?

まず、前回のところで示した、AMSスコア37点以上の患者様は更なる検査を行う場合があります。

まず、ホルモン採血検査を行います。

  • 男性ホルモン
  • 総テストステロン
  • 遊離テストステロン(フリーテストステロン)

を採血します。(保険診療では、これら2つを同一日には採血できません。)

遊離テストステロン7.5-8.5pg/ml未満と低下している場合、男性更年期障害と診断します。

テストステロンは、ほかのホルモンに起因して低下する場合もあります。

  • 下垂体のホルモン 黄体ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、プロラクチン(PRL)
  • 甲状腺のホルモン  TSH、F3, F4

などのホルモンも採血する場合があります。

続発性の場合は、これら男性ホルモン(テストステロン)低下の原因となっている疾患がある場合、そちらの検査・治療を行っていくことでこうした更年期障害症状が改善する場合があります。

そのほかの検査

  • メタボの検査(中性脂肪、コレステロール、体脂肪率、腹囲など)
  • 糖尿病の検査(HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)、血糖値など)
  • 心電図検査、胸部レントゲン検査
  • 骨塩定量検査
  • 腫瘍マーカー(PSA検査)

などなど、必要に応じて検査を行います。

(注意:保険診療ではすべて同時には施行できません。よって自費診療で総合的に診断する方法があり、同時に測定評価できるメリットがあります。自費診療におけるメリットです)

男性更年期障害については、日本メンズヘルス医学会からガイドラインが発行されております。

男性更年期障害をLOH(ロー)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)といいますガイドラインをご参考にしてください。LOH(ロー)って名前が難しいですね。

Q3)肥満が男性更年期障害の原因のひとつ!

最近、コロナで運動不足ではないですか。実は、肥満と男性更年期障害も関連があるといわれています。

SHBG

SHBG(性ホルモンbindingグロブリン)ってご存じですか?血液中にあるたんぱく質のひとつです。

男性ホルモン(テストステロン)の多くは、SHBGやアルブミンなどのたんぱく質と結合して、血中に存在します。

肥満になると、このSHBGが低下するため、総テストステロン値も低下します。

このSHBGは様々な病気でも低下します。

  • 甲状腺機能低下症
  • ネフローゼ症候群
  • 末端肥大症 など・・・

逆にSHBGが上昇する疾患もあります。

  • 肝硬変・肝炎
  • 甲状腺機能亢進症
  • HIV疾患 など・・・

加齢でも上昇します。

病気が隠れていないか注意!

SHBGが上昇する場合、遊離テストステロンは低下する場合があります。

よって、これら総テストステロンおよび遊離テストステロンの関係より、病気が隠れていないか注意しなくてはいけない場合があります。(日本においては、保険診療でSHBGの測定はできません。)

肥満では、脂肪組織が増大し、炎症性サイトカイン(TNFα、IL1β)の生成が増加し、肝臓での前述したんぱく質“SHBG”の産生が低下し、結果として総テストステロンが低下します。(Grossmann M. Clin Endcrinol 89:11-21,2018)

少し肥満気味の皆さん、安心してください。こんなデータがあります。

体重を5%減らすと、総テストステロンは有意に増加し、15%減らすと遊離テストステロンも増加します。(Camacho EM, et al. Eur J Endocrinol. 20;168:445-55, 2013)

もちろん、糖尿病と更年期障害も関係します。

食生活の見直し、適度な運動を

普段から適度な運動、規則正しい食生活にて男性ホルモンを改善していきましょう。

SHBGは少し難しいお話でしたね。このように、男性更年期はだた加齢というだけでなく、様々な病気をもとに起こることもあるので注意しましょう。

Q4)男性更年期障害の治療とは?

①行動療法(運動・食生活改善・ストレス発散など)

更年期障害、まず何をすべきか?

どうしても薬(内服や注射)に頼ってしまいたいと思いますが、基本は生活習慣などの改善が第一です。

これまで述べてきたように、男性更年期に悪いもの、メタボ、肥満、運動不足、ストレスなどなど。

お忙しい皆さん、食生活も乱れがちと思います。やはり、メタボは注意です。

炭水化物が多い人、お酒が多い人、油物が多い人は、まず少しでも改善できるところがあればトライしましょう。

もちろんできればやっているよ、という患者さんも多いと思います。

休日に散歩したり、運動したりできることやってみましょう。

ストレスも男性ホルモンを低下させます。

ストレスもなかなか難しいですが、旅行や近くの公園の散歩でもいいですし、動物と戯れるなどなんでもいいのでできるだけ気分転換する方法を考えることも大事です。

ただし、ギャンブルなどはいい発散方法ではありません。

逆にストレスがたまることもありますし運動不足にもなるので注意しましょう。

②内服治療(漢方・ED薬など)

③テストステロン補充療法(ART)(筋肉注射)

テストステロン補充療法により、更年期に伴う症状の改善が認められます。

また勃起不全の方に対する治療においてはバイアグラなどのPDE5阻害薬の効果を増強することも報告されています。

ARTに関しては、筋肉注射剤や軟膏(自費診療)などがあります。

また、胎盤性性腺刺激ホルモン(hCG)を注射することがあります。

どの治療がいいかは、よく主治医、専門医とご相談ください。

テストステロン補充療法(ART)の治療除外基準は下記のとおりです。

(テストステロン補充療法(ART)除外基準)
  • 前立腺がんと診断されている患者さん
  • PSA(前立腺がん腫瘍マーカー)が高い患者さん
  • 中等度以上の前立腺肥大症のある患者さん
  • 乳がんの患者さん
  • 多血症の患者さん
  • 重度の肝機能障害・腎機能障害の患者さん
  • 心不全の患者さん
  • 重度の高血圧の患者さん
  • 夜間睡眠時無呼吸症候群の患者さん

などです。

上記の患者さんはARTの除外となっていますが、可能かどうかも専門の先生に聞いてみることをお勧めします。

前立腺がん患者さんには原則禁忌

テストステロン補充療法により前立腺がんが生じることはほぼ完全に否定されつつあります。

ただし、前述していますように前立腺がん患者さんには本補充療法は原則禁忌となっております。

前立腺がんに注意

補充療法開始前に前立腺がんがない事を必ずスクリーニングして、定期的にPSAを測定することで前立腺がんに注意することも重要です。

そのような前提の上では、テストステロン補充療法は全く安全に施行可能と考えられています。

日本メンズヘルス学会から調べてみましょう

テストステロン補充療法を行っている、メンズヘルス外来およびテストステロン治療認定医については日本メンズヘルス学会のホームページから調べることができます。

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